

Photo by Y.Sasaki
About Our Blank Season
僕らの空白の季節について
(黒水伸一 伴慶充 塚本晃)
あらためていうまでもないことなんだけど、
楽しみにしてくれていたみんなホント、ごめんなさい。
本来であれば今頃はあたふたな準備を終えて440本番終了!のはずだった。
不可抗力だっていう現実を差っ引いても悔しい。
今に始まったことじゃないけどメンバーにも迷惑をかけてしまった。
腸の不具合から敗血症、生命の保証なしと言われおよそ二週間飲食できずの状態は。
予想を遥かに超えてしんどかった。
声はおっそろしいくらい出ない、出ないのに何度も夢の中でシュミレーションをしてしまうもんだから何度もガッカリする。
そして今、病院のベッドの上でこんな駄文をタイプ出来るくらいまでは回復した。
さあ、いよいよどうするか?
一体なにをどうしてくれるのか?
己の生命力、というか生き意地の悪さについて考えるところからまた始めてみるくらいしかないのではないか?
あわよくば次の歌につながってくれないかなあ、とか?
退院の報告、もうちょこっとだけ待っててね♪
塚本晃
https://www.facebook.com/tsukamotoakira1230
僕らの空白の季節について。
この構想は実はずいぶん前からあった。
伴慶充が、いつか兄ちゃんと塚本と自分でやりたいと言っていたことも
ひとつのおおきな理由。
それだけではないが長くなるので端折る。
僕らの空白の季節について。
日が決まり、黒水伸一にライヴタイトルを考えてくれとお願いしたら、届いた。
五つくらいの候補があったのだけど、これだと即決したのは俺。
僕らの空白の季節について。
俺は「空白」ということばによわいのかもしれない。
それぞれの、個の空白。
その空白のなかに、その個のストーリーのすべてが詰まっている。
誰も知らない、邪魔されない、ただひとつの個の、孤独の物語。
僕らの空白の季節について。
いっそ全曲一緒にやろうと無理やりそういうことにして、
これをあたらしいバンド名にしたいと伸ちゃんに提案した。
応えは曖昧だった。
が、「僕らの空白の季節について」というタイトルの曲が最近、
黒水伸一から送られてきた。
ああ。
なんかこういうこと。
俺がやりたいのは。
詩人、黒水伸一の変人っぷりが散りばめられた、まだ曲ともつかぬ曲。
エロスと現実という名の狂気が入り混じった風景画。
編曲は俺と伴慶充がこれからやる。
こんな現象が俺はとても嬉しい。
塚本晃
『僕らの空白の季節について』
傷つけることなんて誰にもできはしない
傷つけられることを許さなければいい
死にそうなお前を見てるのは死にたくなる程悲しい
観測史上例のないくらい暑い夏
今度はどんなトリックで皆を欺いたんだ
飛び切りの化学反応が欲しくて一線を越えたのか
どこまでも高く飛ぶはずが墜落してしまったのか
闇の向こう微かな光
答えのない疑問だけが宙を漂う
路上に立ちあてもなく車を待つヒッチハイカーみたいだ
口にしなかった言葉のせいで距離は遠ざかった
伝わらなかった想いの深さが溝を広げてしまった
壊れた心は多くを望みすぎた報いなのか
Lonely Planet Boy 淋し気な歌声
99回を超える約束と99と1/2は下らない裏切り
後悔はしない
絶対負けない
嘘はつかない
そんな嘘ばかりついて
答えのない疑問だけが宙を漂う
ひとりぼっちあてもなく助けを待つ遭難者みたいだ
自由落下
Rendezvous
ゼロに戻る
郊外の暮らし
去りゆくゴールデンエイジ
見失ったイノセンス
気怠い日曜日
ジャンクフードジャンキー
タイムズスクエアからの絵葉書
ホックが緩んだブラジャー
脇の下の匂い
割引の冷凍食品
追憶の甘い罠
夜の裂け目に響くドラムス
泣きはらした涙の跡
僕らの空白の季節について今夜君に話したい
よく聞いておくれ
月が昇り太陽が去って星を抱いてるお前を想ってた
夜の底で迷子になって泣き続けてるお前が恋しかった
僕らの空白の季節について 今夜君に話したい
よく聞いておくれ



